特別企画

□幸せの星
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しかし、何故かここもまた、平凡ではいられなかった。
『次のニュースです。先ほど、○○山が噴火しました。あと十年はしないと言われていた所から、凄い量の溶岩が流れ───』
日曜日、することもなしにテレビをかけっぱなしにしていたら直感が働いた。しばらく使ってなかった《力》が体にあふれてくる。
…今のニュース、気になる…
それが何故なのかはわからないが、気付いたら家を飛び出していた。


続く地震、ヘリの音、パトカーのサイレン
逃げる人々とは反対にバイクを走らせていた。注意をしていく警官達は催眠暗示でごまかし、山の麓へと急いだ。
「ひでぇな…」
ほぼ溶岩は固まっているものの、逃げ切れなかった人達が地獄絵図のような状態で残っている。
しかし、それ以上に気になる事があるのだ。
───誰かがここで争っていた?
《力》を使った痕跡がある。あまり薄れていて詳しくはわからないが、たしかにこれは《力》の跡だ。
こんな所まで闇戦国が…
多分、直江達の調伏を恐れて逃げ込み、反撃の手を打ったのだろう。
…何を、したんだ?
護法童子を走らせて辺りを探る。
同調に専念していて、近くまで来た気配に気付かない───
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