特別企画

□幸せの星
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ザッ…
「誰だっ!」
思わずその場から飛び退く。ギリギリまで気付けなかった気配に今度は集中しながら。
「…隠れてないで出て来たらどうだ?それとも…事の張本人だから顔を見せられないって…か?!」
同時に《力》を放つ。わざと気配のすぐ横の足元を狙う。予想通り、反対に逃げるとそこはちょっとした広場になっていて姿を隠す所はない。
「で、どーする?大人しくこの騒ぎを止めるか…それとも、無理矢理止めるか…」
体中に《力》を満たしながら相手の背中へと語りかける。
黒い、その背中は意外に背が高く、堂々としている。
「…まだ、信じられません…」
「え…」
ゆっくりと振り返る人物に目を細めて伺うが、すぐに目を見開き
「っ…まさか…」
「貴方は…いたのですね…」
その姿はあの頃とあまり似てるとは言えないが、しかしこの雰囲気、気配、この、感じは…
「高耶さんっ…」
あぁ、これだ…俺の半身…俺の中で最も記憶している大切な…
「あれから…もう、かなりの日数が経ち、貴方は私の中にいるのだと…でも、この魂は…貴方だ、高耶さん…忘れる訳はない、間違えはしない…貴方意外にこの魂を持つものはいない…!!」
そうだ。お前を見つけて、全てが繋がった───
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