novel

□浸るはあなたの世界?
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この魔人は暇さえあれば読書をし、地上の知識を吸収する。



我が「桂木弥子魔界探偵事務所」には結構な量の本が収まる本棚が設置されている。
この魔人が地上の知識を吸収する為に買い集めた物だ。六法全書や物理学の専用書、世界中の言語辞書。中には医学書やらもあり、私には到底読めない物ばかりだ。
どちらかといえば私は読書をする方ではないし、高校生らしく雑誌を中心に読む派だ。
だからそれはちょっとした気まぐれ。






「きゃあああっ!!」ドサドサッと音を立てて落ちてくるのは、棚の一番上にあった本。「うぅ…。」
本の角が頭に当たって痛い。
「全く何がしたいのだ貴様は…。」
少々呆れ顔でこちらをみやるのはこの事務所の真の主、脳噛ネウロ…。
「だって…棚の一番上にある本が読みたくて…。」
「読みたいのではなくそれ以外読めないのであろう?」
「うるさいなぁー。」全くその通りだが正直に認めるのも釈なので軽い口応えをする。
因みに一番上の棚に並ぶのはシャーロックホームズなど有名推理小説だ。
「どういう風の吹き回しだ?」
クスクスと笑われながら一冊の本を手渡される。
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