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□「脳噛様のお気に入り☆」〜月光の下で〜
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ここは全寮制の名門私立高校「双星館学園」
の、保健室。
「じゃあ行くよ。弥子…。」
「頑張れ!叶絵!」


「あ〜!!あと二キロは痩せないと新調したドレスが入らない!」「新調なんかするの〜!?」
「当たり前じゃない!いい男ゲットする為よ!」


そう、もうすぐ学園の最大イベント「双星館創立祭」が来るのです…。
贅沢の限りをつくした豪華絢爛なパーティーで生徒の盛り上がりも最高潮に達しつつある…。
あぁ、それにしてもやっぱり美味しい料理が並ぶんだろうなぁ〜。
そんな事を考えていると扉をノックする音が…。
「失礼。お嬢様、お迎えに上がりました。」「ネウロ!迎えきてくれたの?」
「当然。僕は貴方の専属ですから。」

脳噛ネウロ。
眉目秀麗、成績優秀、名門脳噛家の子息。そんな完璧なこの男がある出来事がきっかけで私の専属執事になってしまった。
専属になってからは毎日ネウロのお世話になってばかりだ。
「もうすぐ創立祭だねー!どんな料理が出てくるのかなぁ?」
「当日は世界中から有名シェフと食材を用意し、和食、洋食問わず素晴らしい料理が食べられる。」
「やったー!」
「それよりも、ヤコ。貴様はダンスを踊れるのか?」
「…………は?」
「Lクラスの令嬢たる者、ダンスの教養が無くてどうする?当日は他のLクラス生とも踊らなくてはいけないのが決まりだ。」
「……えぇー!」
「その様子だと早速レッスンが必要なようだな。まあ基本的な物を踊れればいいだろう。行くぞ。」
「やぁ〜!」

こうしてネウロのスパルタ教育によって何とか踊れるようになってきた…。

「カップを持つ手が震える…。」
「全く。貴様があんなに踊れないとは…予想外だったな。」
クスクスと笑いながら紅茶を注ぐネウロ。
私はダンスの本を読みながらしばし休憩。
「でもね、最近は少し踊れるせいか楽しくなってきた!」
「そうか…。それは良かったな。」
「うん!ネウロも練習付き合ってくれて有難うね。」
「当然だ。我が輩、貴様の専属だからな。」
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