novel

□浸るはあなたの世界?
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「我が輩のオススメの一冊だ。」
そういってネウロは元の椅子に戻る。
タイトルは「赤毛連盟」
私もソファーに寝そべってページをめくる。「どういう風の吹き回しだ…?」
というさっきのネウロの声を心の中で反芻する。



暇さえあれば読書をする魔人。薄い笑みを浮かべページをめくるその姿をいつも盗み見ていた。普段は表情の薄い魔人が笑みを浮かべ読む本はどのような物なのか?
私にはきっと理解できないだろう…。
でも、事務所の棚にある本はどれもネウロが選んだもの。この中のどれか一冊でも読んだら、読めたなら、この魔人の心が少しだけ、分かるような気がして…魔人の世界へ浸れる気がして…。
そう思って一生懸命読んでいると、ヒョイっと体を抱えられ気付けば魔人の脚の間に座っている格好になる。
「ななっ…///」
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