novel

□散りゆくは、ひとひら積もりゆくは、
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数日後…。
「あーあ。開いてとっても綺麗だと思っていたのに、もう散っちゃった…。」
蓮の花の花弁がひとひらひとひらゆっくりと床に落ちる。
「もう片付けないといけないね…。」
少し悲しくて散ってしまった花びらを眺めていると…
コトッと隣で音がした…。
目を上げてみると小さな鉢植え。
よく見ると…薔薇?
小さな鉢植えに植えてあるのは小さな小さな薔薇の花、まだ蕾だ。
「ネウロ、これどうしたの…?」
そう問えば、
「貴様にはこちらの方が似合う。」
と一言。
知らず顔が赤く染まってしまう。
「そういえばヤコ。謎は解けたのか…?」
「ネウロには秘密!」「ククク…そうか、ならばよい。」

蓮の花言葉は、「清らかな心」
だからこそ依頼人はヤコにこれを送ったのだろうが…。この花には早く散ってもらわねば困るのでな…。
蓮の花言葉の一つには「離れゆく愛」という意味もある。
まぁ、離れることは許さぬし、我が輩が離さなければいいこと…。「ところでネウロ、この薔薇の意味はなんなの?」
「さあな。我が輩からの謎かけだ。」
散りゆくはひとひら、積もりゆくは…
End
→反省会は次のページです。
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