novel

□金糸に絡めとられるのは私?貴方も?
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「寝ちゃったの…?」閉じられた瞼。白く滑らかな肌。そして輝やかんばかりの金色の髪…。改めて見ると本当にこの魔人は美しい。「やっぱ疲れてるのかなぁ〜。」
決して自分の辛さや苦しさを表に出さない魔人だからせめて心配くらいはさせて欲しい。私がネウロの為にしてあげられる事は本当に数えるほどだから…。「いつも有難う。ごめんね…。」
そっとネウロの頭を撫で、帰ろうと足をドアへと向ける。
すると金色が私の腕に絡みついてくる。
「感謝しているのなら言葉ではなく、態度でしめせ。」
「えっえっ!」
そのままぐいっと髪の毛に引っ張られて、ネウロの胸に倒れこんでしまう。そして力強い腕に包みこまれる。
「ヤコ。」
片腕で私をだきこみ片手で私の頭をネウロが撫でる。
「ネウロ。」
いつもいつもこの腕に抱かれる事を私は心の底で望んでいる。まるで安心させるかのように優しく心までもが包まれる…。
私の頭を撫でる手はどこまでも優しくて…。
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