novel
□夏空を彩るは一瞬の夢などではなくて・・・。
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「確かに、我が輩の耐久温度は1億度ほど・・・。しかしこうも暑いと嫌になるな・・・。」
“暑さを感じることはこの世界に慣れてきた、ということではないですか?”
「あまり喜ばしいものではないな。」
自嘲気味な嗤いが浮かぶ。
“でも、地上の夏もきっといいものだと感じると思いますよ?”
「面白そうだな。どういう意味だ?」
その時、事務所への階段を昇る音が聞こえた。
「いつものローファーの音ではないようだな・・・。」
“花火大会といったらやはり・・・”
「ネウロー!来たよ!!お待たせ。」
そこには少し肩を上下させている少女が立っていた。