novel
□世界を動かす時計を持つのが君ならば僕は君を追いかけるよ
5ページ/7ページ
「んっ・・・!」
滴る果汁を舐めとり、
「ね・・・んんっ・・・!」
瑞々しい果肉を貪れるのは我が輩のみ。
唇を離せばくたりと沈む華奢な身体。
「し・・・死ぬかと・・・。」
「我が輩の想いの丈だ。ありがたく受け取れ。」
「・・・・・・い。」
「なんだと?」
ばっ、と顔をあげて涙目でこちらを見上げる瞳。
「足りないよ・・・ネウロ・・・。」
信じていたのは自分だけではなく。
「そうか。ならば好きなだけくれてやる。」
待っていたのも自分だけではなかったのだから。