novel

□月の鎖が解けたから太陽の海で再び謳おう・・・。
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12月31日
大晦日。おおつもごり、大年とも。
すべての正月の準備を整える日であり、1年の穢れを祓う為大掃除をするのがならわしである。


「ちょっとネウロ!ふんぞり帰ってないで少しは手伝ってよ!」
「何故だ?我が輩は靴の先まで綺麗で掃除をする必要など全くない。」
「あんた自身のことじゃなくてこの事務所のこと!」
「奴隷のくせに掃除の一つもこなせないのか。」

はあ、と大げさにため息をつき、これまた大げさに肩をすくめやれやれといった様子でこちらを見やる魔人。

「アカネちゃんだって頑張ってくれているのになんであんたが動かないのよ!」
「良いではないか、掃除などせずとも。」
「だめ。きちんと掃除をして綺麗にして新年を迎えるの。」
「人間の習慣はよくわからん。逆に掃除だなんだと慌てることで合わずともよい災難にあうこともあるかもしれんぞ?」
「はいはい、掃除してくないのは分かったから・・・。」

ため息をつきつつ本棚の掃除に移る。
魔人の趣味が大きく反映されている本棚にはびっしりと本が収められている。
普段掃除をしていない為、ほこりかぶっている。

長身の魔人なら簡単に届くのだろうがいかんせんそういうわけにもいかず、奥の方から脚立をひきずってくる。

「しかも嫌がらせのように分厚い本が上の棚に・・・。」

脚立に足をかける。
木製のためか、古いためか、ぎしぎしと音がなる。

本に手をのばす。
「届くかな・・・よっと・・・。」

思った以上にずしりとした感触がくる。

その時耳に嫌な音が聞こえる。
「え・・・?」
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