Yuki's Love Story

□beside you...
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ふわり、と何かが髪に触れ、僕は眠りの淵から薄らと意識を浮上させる。

けれど、まだ瞳は閉じたまま、髪に触れるものの正体を感覚だけで探ろうとしていた。


すると触れていたものに優しく髪を梳かれ、それが誰かの手だと理解する。


柔らかく触れては遠のく、暖かい手の温もりをずっと感じていたくて...

瞼を上げれば離れていってしまいそうで...


僕は心地よい微睡みの中を行ったり来たりする。


――この手は、誰のだろう?


...ううん、分かる。


きっと『  』だ。



こんな風に慈しんでもらえることが嬉しくて、自然と頬が緩む。

そんな僕が目覚めつつあるのに気づいたのか、空気が緩やかに動き、髪を梳いていた人物がクスッと笑った。


「ユキ」


低いけれど甘さを含んだ声に呼ばれ、ああ、やっぱり彼だったと認識する。


幸せな気分で瞳を開けば、朝の陽光が部屋いっぱいに溢れ、
その柔らかな光の中、ルカが「おはよう」の挨拶と共に優しい口づけをくれた。


――目覚めれば、すぐ傍に愛しい人。



end.
2008.9.22@甘く甘くと念じて書いたら...orz

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