第3部 決戦!ゼルゼバス軍

□第38話 未来の覇王
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アクトミックを倒し、地下室を後にした彼等。
彼等が地上に辿り着いたとき、そこに待っていたものは・・・。
リフェッド「アルタローネ、か。」
アルタローネ「来たね・・・待っていたよ。」
ネッサ「アルタローネ、未来の世界はお前の手で崩壊させられるはずだった。
    だがここでお前を倒してしまえば・・・その未来を変えることができる。」
アルタローネ「・・・君達に僕が倒せるとでも?」
アール「やってやる、オレ達の力でな。」
ザーペル「その通り。」
アルタローネ「フフ、それは無理なことだよ・・・。
       スイカ・ツェッペリン様の計算は完璧なのだから。
       僕は絶対に死ぬことはない。」
リフェッド「何だと?」
アルタローネ「ホゲットはクズだった、だがあの方は違う・・・。
       アワワは愚かだよ・・・。
あの方の言いつけを守っていれば、あんな目には遭わなかったのにね。」
ザーペル「アワワはオレ達が倒した、だが止めは刺していないはずだが。」
アルタローネ「知らないのかい?彼がどんな目に遭ったのか・・・。」
セベノ「一体どうしたってんだよ!?」
アルタローネ「ハハ、それは自分の目で確かめるんだね。
       最も・・・君達はここで終わりだけどね。」
スルトファーマ「この人数だ、お前一人で勝てるとでも思っているのか?」
アルタローネ「甘いね・・・。
スイカ・ツェッペリン様が何の策も練らないはずがないじゃないか。」
アースキン「どういうことだ。」
アルタローネ「こういうことだよ・・・おいで、二人とも・・・。」
ディルバ「呼んだか?」
ネッサ「・・・何だ、ディルバじゃないか。」
セイペラル「ただの回復役だな。」
アルタローネ「・・・ジュラーネはどうしたんだい?」
ディルバ「知らないな、オレは見てないぞ。」
アール「ジュラーネだと・・・!?」
アルタローネ「チッ、あいつめ・・・スイカ・ツェッペリン様の命令に背いたか。
       まあいい、君達など僕だけでも倒せる。
       それに、ディルバもいるしね。」
リフェッド「ディルバか・・・噂では当時回復要因が不足していたゼルゼバス軍に、
      ホゲットが招き入れた奴らしいな。
      だがリネラスが来たことにより一気にいらない子と化した。」
ディルバ「うるせぇな・・・。」
アルタローネ「しかしスイカ・ツェッペリン様はそんな彼の存在を無駄にはしなかった。
       こうして僕等の元に配置なさったのだ。
       それにリネラス、君は裏切った。
       今や唯一の回復役であるディルバはとても貴重なんだ。」
リネラス「なんかごめんね・・・私のせいで。」
リフェッド「情けをかける必要はないさ。」
アルタローネ「まあいい・・・ジュラーネもいないんだ、君達は運がいいよ。
       さて、早速始めるとしようか。
       ディルバ、君は下がっているんだ。」
ディルバ「分かった。」
アール「ディルバか・・・少し厄介だな。
    先にディルバを倒さないと、アルタローネは倒せない。」
セイペラル「それにアルタローネはビッグバンを操る・・・。
      攻撃を一度でも受けたら塵も残らない・・・。」
リフェッド「リネラスの力でも防ぐことは不可能だ。」
ル・ランジェ「音エネルギーでも恐らく無理だろうな。」
ベイトルド「オレの耐性でも防げねぇ・・・。」
天才「私でも流石に無理ですね。」
アール「あれだけの膨大なエネルギーを吸収することもまず不可能だろう。」
ネッサ「オレのサクリファイスセイバーでも斬れないだろう。」
リフェッド「オレのシフォンローゼでも守ることはできないな。」
アルタローネ「そうだ、無敵なんだよ・・・僕の力はね。」
ザーペル「つまりあいつの攻撃をひたすらかわし続けながらディルバを倒す。
     そしてアルタローネも倒す、ということか。」
リフェッド「ここはオレが引き受けよう・・・オレなら奴の攻撃をかわし続けられる。」
スティーク「オレもやろう、二人の方がいいだろ。」
リフェッド「そうだな、分かった。」
アルタローネ「フッ、来るのかい?いつでもいいよ。」
リフェッド「オレに続け・・・行くぞ・・・!」
シュン!
シュン!
二人はほぼ同時に駆け出す・・・!
ドォォオオオオン!!
アルタローネはビッグバンを放つ。
二人はビッグバンをかわしていく。
アルタローネ「何!?ディルバ!」
ディルバ「・・・ッ!」
スティーク「ハッ!」
キィン!!
しかし、スティークの剣による一撃は何かに止められてしまった。
スティーク「なん・・・だと・・・?」
アルタローネ「遅いぞ、ジュラーネ。」
ジュラーネ「遅れたな・・・。」
ディルバを剣の一撃から守ったのは、盾だった。
アール「ジュラーネ・・・遂に姿を現したか。」
リフェッド「これが、ジュラーネ・・・初めてみるな。」
リネラス「普通の男の子と、変わらない・・・?」
アルタローネ「彼はね、何故か少年の姿をしているんだ。
       でもその正体は・・・。」
ジュラーネ「余計なことは話さなくていい、彼等を倒せばいいのだろう?」
アルタローネ「そうさ、これからが本番だ・・・。」
アール「流石に分が悪いな・・・ここは一旦引くか?」
スルトファーマ「アクトミックの話を聞く限りではジュラーネの強さは化け物らしいな。
        一人ずつ相手にした方がいいかも知れないな。」
ネッサ「だが逃げるといってもさっきの地下室しか行く場所はないぞ。」
セイペラル「地下室、か・・・アクトミックの研究室に行けば少しは時間が稼げる。
      まずはそこに行って作戦を立てるべきだ。」
ザーペル「ならそうしよう、みんな一旦逃げるぞ!」
アルタローネ「逃がさないよ!ビッグバン大波動!!」
アール「マジカルスペース!」
しかしマジカルスペースは消し飛んでしまう。
アール「な!?」
パルム「時空吸引!!」
ビッグバンの波動は時空ホールに吸い込まれる。
アール「ビッグバン・・・恐ろしいな。」
アルタローネ「追うんだ!」
・・・・・・・
アール「アクトミック!」
アクトミック「何だテメェ等、逃げてきたのか。」
ネッサ「お前に協力してほしい。」
アクトミック「・・・オレじゃジュラーネには勝てねぇよ。」
ザーペル「そうじゃない、お前の研究室を貸してほしい。
     そこなら誰も入って来れないだろう。」
アクトミック「確かにあの壁はビッグバンでも壊せねぇな。」
アルタローネ「フフ、見つけたよ・・・。」
ジュラーネ「アクトミック、生きていたのか。」
アルタローネ「どうしたアクトミック、裏切ったのか?」
アクトミック「オレは元々ゼルゼバス軍になんざ興味ねぇよ。
       付いてこいお前等、研究室はこっちだ。」
アルタローネ「己ェ、ビッグバン大波動!!」
アクトミック「ハッ。」
ドォォオオオオン!!
アクトミック「無駄だぜ、この装甲は破れねぇよ。」
アルタローネ「ジュラーネ!」
ジュラーネ「分かった。」
アクトミック「急ぐぞ、ジュラーネの攻撃はオレじゃ防げねぇ。」
アール「何だと!?」
アクトミック「言っただろう、奴は化け物だとな。
       ジュラーネはオレの装甲を簡単に破りやがった・・・。」
ジュラーネ「死ね、アクトミック。」
ジュラーネはアクトミックに向け矢を放つ。
しかし、外れてしまう。
アルタローネ「どうした、しっかり狙え!」
ジュラーネ「黙っていろ、死にたいか。」
アルタローネ「何だと・・・!?」
ヒュン!ヒュン!ヒュン!
ジュラーネ「当たらないな。」
アクトミック「さあ着いた、ここだ。」
アルタローネ「クッ、入られてしまう・・・!」
ジュラーネ「アルタローネ、少し落ち着いたらどうだ?」
アルタローネ「何を言っている?」
ジュラーネ「彼等が何をしようと、僕には勝てない。」
アルタローネ「・・・そうだな、君がいる限り僕等は負けない。」
ジュラーネ「そうだよ・・・あと、ディルバもね。」
ディルバ「ああ。」
・・・・・・・
セイペラル「ここがアクトミックの研究室か。」
アクトミック「ここにオレ以外が入ったのは初めてだな。」
アール「アクトミック、ジュラーネは何者なんだ?」
アクトミック「それはオレにも分からない。」
ネッサ「アクトミック・・・これからどうすればいい?」
アクトミック「そうだな・・・実はこの研究室には抜け道がある。」
ネッサ「本当か!」
アクトミック「ああ、こっちだ・・・付いてこい。」
ドォォオオオオン!!
アクトミック「クッ、やはりジュラーネの攻撃には耐えられなかったか・・・。」
アルタローネ「追い詰めたよ・・・さあ君達には死んでもらおうか。」
ジュラーネ「アクトミック、お前にもな。」
アクトミック「テメェ等、早くここから逃げろ。
       こいつらはオレが食い止める。」
アール「アクトミック・・・何故そこまでするんだ。」
アクトミック「テメェ等には借りがあるからな。
       おら、さっさと行きな。」
ネッサ「分かった・・・。」
アルタローネ「逃げられてしまうよ!」
ジュラーネ「アルタローネ、ディルバ、お前達は彼等を追うんだ。」
アルタローネ「何だと?僕等が離れてしまっては・・・。」
ジュラーネ「いいから追うんだ、僕も後で追いつく。」
アルタローネ「・・・分かったよ。」
ジュラーネ「さあアクトミック・・・裏切り者は、死刑だよ。」
アクトミック「・・・来な。」
・・・・・・・
アルタローネ「逃がさないよ!ビッグバン大波動!!」
パルム「時空吸引!!」
アール「よし、出口が見えてきたぞ!
    ここから出たらアルタローネを迎え撃つんだ!」
ネッサ「・・・やっと抜けたか。」
アール「待たせたな。」
リフェッド「今はジュラーネもいない、先程と同じようにまずはディルバを斬る!」
アルタローネ「クッ・・・!」
ドォオオオオン!!
リフェッド「無駄だ!」
アルタローネ「逃げろディルバ!」
ディルバ「あッ・・・!!」
ズバ・・・!
ディルバ「が、は・・・。」
ドサ
アルタローネ「ディルバ・・・そんな・・・。」
リフェッド「回復役を潰した、後はお前だけだな。」
アルタローネ「ジュラーネ・・・まだなのか・・・?」
リフェッド「お前のビッグバンによる一撃も簡単にかわせる。
      ジュラーネが戻ってくる前に倒させてもらおうか。」
セイペラル「そしてお前が未来を滅ぼすこともないように、ここでその命を絶つ!」
アルタローネ「待ってくれ・・・ジュラーネが来るんだ・・・。
       ジュラーネが戻ってくるまで、待ってくれ・・・!」
リフェッド「それはできないな。」
アルタローネ「頼む!僕はゼルゼバス軍もやめて未来の世界を滅ぼしたりもしない!
       僕はずっとこの世界に残る、だから命だけは・・・!」
リフェッド「リネラス、どうする?」
リネラス「流石に殺すのはかわいそうだよ・・・。」
リフェッド「そうか、リネラスがそう言うなら仕方ないな。」
アルタローネ「本当だね?助けてくれるんだね?」
リフェッド「リネラス、結界を張るんだ。」
リネラス「うん、分かった。」
アルタローネ「な!?何だこれは!動けないぞ・・・!」
リフェッド「しばらくそうしてろ。」
アルタローネ「そんな・・・。」
アール「殺されなかっただけでもありがたく思え、リネラスに感謝するんだな。」
ル・ランジェ「アクトミックの様子が気になるな・・・。」
ネッサ「そうだな、アクトミックの所に戻るか。」
彼等は来た道を戻り、研究室に向かっていった・・・。
・・・・・・・
グリ・・・
グチャ・・・
クチュ・・・
プチ・・・
ジュラーネ「僕に刃向うからこんな目に遭うんだ。」
アクトミック「・・・。」
ジュラーネ「・・・来たようだな。」
アール「ジュラーネ・・・。」
アースキン「!アクトミック・・・。」
リネラス「酷い・・・こんなのあんまりだよ・・・。」
リフェッド「化け物、か・・・確かにその通りだな。
      あの殺し方、人間のやり方じゃない。
      ・・・残酷すぎるんだ。」
ジュラーネ「お前達もすぐにこうなる。」
ネッサ「アルタローネは倒した。
ジュラーネ、次はお前の番だ。
必ず倒してやる、覚悟しろよ。」
ジュラーネ「そうか・・・。
      なら僕は待っているよ。
      階段を上がって地上に来るんだな。
      僕はその先の部屋にいる。」
そう言うとジュラーネは去って行った・・・。
ル・ランジェ「ジュラーネ、か・・・。」
アースキン「行くぞみんな、ジュラーネが待っている。」
ネッサ「ああ。」
遂に、彼等とジュラーネとの激戦が始まる・・・。
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