男女
□なんでそんなことまで
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コンビニの夏の新作アイスを一通り食べて、ふと顔を上げる。
隣に座ったっきり何も言わないネウロに、私は正直戸惑っていた。
「ねえ、ネウロ?」
声をかけても無視。
さっきからずっとそうだ。
「ねえ、どうしたの?」
また無視。
ちょっと酷いんじゃないの…
「ネウロ、ネウロ、」
寝ているわけでもないのに、ネウロは一向に私に構わない。
しょうがないから、帰りに吉○屋で買った牛丼特盛に手を伸ばす。
「いただきまー」「ちょっと待て」
袋に手が当たる瞬間、ネウロが口を開いた。
「何よ」
私が返事すると、一瞬戸惑ったような表情になったネウロはぱっと表情を切り替えて言った。
「貴様は、我輩のことが好きか?」
「は?」
「だから、貴様は我輩が好きか?」
「好きだけど」
「恋人はいるのか?」
「い、いないけど」
「一番近くにいると思っているのは誰だ?」
「え、ネウロかな。(あ、あかねちゃんもあっちに居るか…でも距離的にネウロの方が近いよね…)うん、ネウロだよ」
「そうか…」
ネウロは満足げに頷いている。
今更何を言ってるんだろう。
なんでそんなことまで聞くんだろう。
謎掛けなのかクイズなのか、
とりあえずご機嫌なネウロが今度フレンチのフルコースに連れて行ってくれるらしいから、それを楽しみに仕事頑張ろう。
(ふん、奴隷の分際で我輩が好きなど…まあ仕方が無いから相手をしてやらんこともない。)