黄昏色の籠囲い

□第五話
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知ってしまえば戻れないのかもしれない。
それでも真実を知りたいと思う。



生まれた疑念と後遺症



妖樹退治から戻ってきた天使達は、どこか浮かない顔をして過ごしていた。
原因は勿論、あの妖樹の事である。


「未だに信じられませんね」

「ええ。天使があの様な姿になるなど…」


テラスでお茶をしながら六聖獣達はそんな話をしていた。


「それにあの様子、とても最近生まれたとは思えない」

「それってゼウス様が知ってて放っておいたって事?」

「可能性はある」


ゴウの考えに尋ねたガイに、ユダが答える。
それぞれ思う事があるように、重い沈黙が流れていった。


「…少し調べてみるか?」


その沈黙を裂く様に言ったのはユダだった。
表情に戸惑いを浮かべながらも、誰も否定の言葉は口にしない。


「そうですね…悩んでいても答えは見つかりません」


決意するようにシンが言う。
それに全員が思いを決めて頷き、それぞれが自分なりの方法で妖樹の事を調べることになった。
 
 
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