君に捧げる遙かな愛

□奪取
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フラウの法具と刀が鈍い金属音を立てた。


「へえ」


空から降ってきた男が感嘆の声を上げる。
その姿には見覚えがあった。


「ヒュウガさん…?」


それはついさっきまで話題にしていた男だった。


「シェナちゃん!俺の事覚えててくれたんだー」

「ええ、まあ」


フラウと力比べみたいな事をしながらヒュウガさんはニコニコと手を振る。
一応手を振り返そうと思うと、カストルとハクレン君が私の前に立った。


「シェナは下がっていて下さい!」

「ここは俺達が!」


そう言ってザイフォンを発動させた二人の前には、やっぱりホーブルグ要塞にいた人達がいた。


「あ、コナツ君」

「僕の名前覚えてたんですか?」


刀を構えているコナツ君に手を振ってみる。
人の名前を覚えるのは得意なんです。


「何を呑気に挨拶してるの?!」


そんな事をしていたら、珍しくラブに怒られた。
ラブが私の手を引こうとした瞬間、体が後ろに浮いた。
 
 
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