君に捧げる遙かな愛
□部屋
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「シェナさん、大丈夫ですか？」
「辛うじて生きてます」
私の返答にコナツ君とハルセさんは苦笑いした。
今はベグライターの二人から、仕事について懇切丁寧な説明を受けたところだ。
「急にベグライターになるなんて、やっぱり大変ですよね」
「いや…仕事自体は大丈夫です」
ハルセさんにそう告げれば、不思議そうな表情が返ってきた。
あの司教共の世話役をしていた事を考えれば、ベグライターの仕事など易しいもの。
ただ問題なのは…
「どうしてアヤナミさんのベグライターなんですか？」
「それは…」
二人共困ったように顔を見合わせる。
勿論聞かなくても理由は察している。
「私、カツラギさんのベグライターだと思ってたのに…」
「でもアヤナミ様のベグライターなんて、そう簡単になれるものじゃないですから」
必死に励ましてくれるコナツ君が可愛くて、思わず微笑んだ。
確かに軍の重役とも言える参謀長官のベグライターとして迎えられるなど、好待遇なのだろう。
それが私にとって一番嬉しくない話だったが。