*Shiki*
□第８話
1ﾍﾟｰｼﾞ/10ﾍﾟｰｼﾞ
「ハルキ…。」
どこからともなく声が聞こえる。
「ハルキ…上だよ。」
ハルキが上を見ると、淡い緑色の光を放つ蝶みたいなものが飛んでいた。
ハルキ「なんだ、お前？」
春の精霊「私は春の精霊…。名前の通り『春』を司る精霊です。」
ハルキ「ふぅん…で、此処どこ？」
春の精霊「ここは貴方の心の中です。」
ハルキは まったく理解できず、頭の上に『？』を浮かべた。
ハルキ「…意味わかんね…。元の世界に……日本に帰してくれよ。」
精霊は答える。
春の精霊「無理。」
あっさりと『無理』と言われて何も言葉を返せないハルキ。
だが、ひとつの結論を思い付いた。
『これは夢だ……！』
春の精霊「夢じゃありません。」
自分が思っていたことの返答をされてビビるハルキ。
ハルキ「なんでわかったの?!」
春の精霊「だって此処は貴方の心の中ですから。」
ハルキはちょっと納得。