僕等はここにいる
□『大好きだよ』
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あれから、いろんな変化があった・・・・。
伯父上と父上から謝られた。
それはもう土下座するくらいの勢いで慌てて止めた。
母上からは謝罪と感謝の言葉をもらって、
「結局私は、あの子の母にはなれませんでしたね」
そう言って悲しそうな顔をしていた。
『ルーク』を奪ってしまったことを謝ったら怒られたけど。
ピオニー陛下にも何故か謝られて困った。
理由を尋ねたら、いつもと違う困ったような笑顔で。
「結局、お前らを追い詰めたのは俺達だ。口ではなんとでも言いながらレプリカを下に見ていたのも事実。それ故に簡単で、残酷な選択をしたのも事実。・・・謝っても足りないぐらいのことを俺達はしたんだよ」
それでも謝らせてほしい、と言って頭を下げた陛下。
そして泣き出してしまった俺の頭を、彼は優しく撫でてくれた。
『仲間』の接し方も変わった。
少しよそよそしさはあるものの、前より皆優しくなった気がする。
特に変わったのはガイとジェイド。
ガイは前以上に俺に世話を焼く。
「口先ばっかりだったからな、いろいろと」
聞けばそう言って彼は苦笑した。
ジェイドは3日に一度診察してくれるようになった。
「少しも足しにならない、罪滅ぼしですよ」
なんとなく聞けずにいた俺に気づいた彼はそう話してくれた。
皆共通の変化は口調が柔らかくなったこと。
そうそう、ミュウが俺を“ルークさん”と呼ぶようになった。
これについてはただ納得。
事実ミュウがチーグルの森で出会って仕えることになったのは俺じゃないから。
それでもミュウは笑顔で言ってくれた。
「どっちも僕のご主人様には変わりないですの」
それで、一番の変化はというと。
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