僕等はここにいる
□『君はどうなるの?』
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死んでほしい、と言われた。
ジェイドみたいにはっきりではなくても、皆が望んでいた。
止めようとする皆だって心のどこかで理解してしまっているだろう。
この状況で「逃げても責めはしない」なんて言われても、断れるわけがない。
いきなりの死刑宣告。
“彼”もこんな気分を味わっただろうか。
いや、“彼”の方が酷かった。
事実も知らされず、それは突然施行されたのだから。
ああ、これって現実逃避かな?
『・・・逃げたいなら逃がしてやるよ』
“彼”の声が聞こえた。
途端に遠くなる意識。
ダメだ、“アイツ”がいる世界を壊すわけにはいかない。
ましてや犠牲になんて・・・。
『大丈夫だ。お前も、世界も、“アイツ”も助けてやる』
・・・・でも、そんなことをしたら。
『君はどうなるの?』
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