僕等はここにいる

□『少し夢を見たんだ。3人で笑ってる夢を』
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「でもさっきお前は俺の考えに反発しただろ?つまりすべてが同じってわけじゃねぇ。すっげぇ似てるけど結局別人だ。わかったか?」
「…アークって、頭よかったんだな」
「どういう意味だこの野郎」


アークは俺の頭を鷲掴みにしてギリギリと力を込めてきた。

痛い痛い!
なんだよ褒めてんのに!!;

しばらくしてようやく頭を離される。

と、彼が笑う気配がした。
それは珍しく自嘲的じゃなくて嬉しそうだった。


「…だからよかったんだよ」
「え?」
「俺の思いでできた、俺に限りなく近い存在のお前を奴が好いてくれた。つまり、俺の一部分でも好いてくれたってことだろ?」


嬉しそう、なのになんだか儚い笑み。



本当にそれでいいのか?

伝えてもいないのに、その機会さえもうないかもしれないのに。



だってアーク、お前はもうすぐ……。





「ストップ」
「…ッ」


口を開こうとした俺にアークが待ったをかけた。

それで苦笑して言う。


「やっぱ気づいてたか。まぁその様子だとやめないのもわかってるみたいだから、いいけどな」


途端に襲ってくる眠気。

どこまで深く眠らせる気なんだろう。





「この章が終わるまで寝てろ。……さよならだ」


……うん、さよなら。




















『少し夢を見たんだ。3人で笑ってる夢を』





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