僕等はここにいる
□『てめぇ何してやがる!!』
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「でもな、今はもう怖くないんだ」
「みゅ!?どうしてですの?」
今度は驚いた顔、なんかおもしれぇな。
苦笑しながら言った。
「待っててくれる奴ができたからな」
初めての本当の親友。
『またね。アンタはしぶとそうだから、また会える気がするんだ。・・・だから』
なかなか嫌みな言葉だったけど、確かに嬉しかった。
「アイツの言葉を信じたら、お前等にまた会えるなら・・・怖がることなんかない」
「みゅ〜」
うなだれてしまうのはそれが不確かな事象だからか、或いはどちらにしろ1度は別れるからか、どちらもか。
しかしすぐに顔を上げたかと思うと未だ涙に濡れながらも力強い瞳が俺を見る。
「わかりましたですの!いつかまたご主人様と会って、またお仕えするですの!それまで待ってるですの!!」
「ハハッ、そっかそっか。じゃ、約束な」
「ハイですの!」
笑って元気に手を上げる様はどこか頼もしい。
「・・・それじゃ、危ないから下がってろ」
「ハイですの。またねですの!」
「ああ、またな」
肩から降りたミュウは入口近くまで行くとこっちを振り返った。
見届けるつもりなのか、別に構いはしないけれど。
また会える、それなら残るは身勝手な被験者たちからの脱却。
至上の喜び。
さぁて、ちゃっちゃと終わらせますか!
ゆっくりと腰からローレライの剣を引き抜いた。
その時・・・。
『てめぇ何してやがる!!』
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