僕等はここにいる

□『大好きだよ』
1ページ/3ページ






あれから、いろんな変化があった・・・・。





伯父上と父上から謝られた。
それはもう土下座するくらいの勢いで慌てて止めた。



母上からは謝罪と感謝の言葉をもらって、


「結局私は、あの子の母にはなれませんでしたね」


そう言って悲しそうな顔をしていた。


『ルーク』を奪ってしまったことを謝ったら怒られたけど。





ピオニー陛下にも何故か謝られて困った。


理由を尋ねたら、いつもと違う困ったような笑顔で。


「結局、お前らを追い詰めたのは俺達だ。口ではなんとでも言いながらレプリカを下に見ていたのも事実。それ故に簡単で、残酷な選択をしたのも事実。・・・謝っても足りないぐらいのことを俺達はしたんだよ」


それでも謝らせてほしい、と言って頭を下げた陛下。


そして泣き出してしまった俺の頭を、彼は優しく撫でてくれた。





『仲間』の接し方も変わった。


少しよそよそしさはあるものの、前より皆優しくなった気がする。



特に変わったのはガイとジェイド。


ガイは前以上に俺に世話を焼く。


「口先ばっかりだったからな、いろいろと」


聞けばそう言って彼は苦笑した。



ジェイドは3日に一度診察してくれるようになった。


「少しも足しにならない、罪滅ぼしですよ」


なんとなく聞けずにいた俺に気づいた彼はそう話してくれた。



皆共通の変化は口調が柔らかくなったこと。





そうそう、ミュウが俺を“ルークさん”と呼ぶようになった。


これについてはただ納得。
事実ミュウがチーグルの森で出会って仕えることになったのは俺じゃないから。


それでもミュウは笑顔で言ってくれた。


「どっちも僕のご主人様には変わりないですの」




それで、一番の変化はというと。





.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ