太陽の名前

□プロローグ
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“目が覚めたら天井がある”




なんてのには最近ようやく慣れた。


最初の頃なんてめちゃくちゃ驚いたけど。



『消えたはずなのに、どうして目が覚めたんだろう』って…。





そんな思考を止めるのは“今”の母さんのいつもの声だ。


「ティーダ!いつまで寝てるの!?」
「おっ、起きてる!;」

慌てて飛び起きて服を着替える。

その服が未だになんだか小さく感じるのは、ある意味受け入れにくいからだと思う。
こうなってから結構経つけどさ、さすがに嫌だろ。
背が縮んでるなんて。



部屋を出て下の階におりると呆れた顔の母さんと笑顔の父さん。

どっちもあの2人じゃないけれど大切な家族だ。
それは断言する。


「まったく、今日はお父さんの仕事手伝うんでしょ?」
「あ!ご、ごめん父さん;」
「いいよいいよ。ティーダがいると仕事はかどるからな、それで十分さ」

そう言って頭を撫でる手は親父とは違うけど、結構好きだ。
思わず笑顔になる。

こういう生活は初めてだからちょっと変な感じだ。








オレの名前は 『ティーダ』 。



“夢”だったオレの…、終わったはずの物語は何故か続いていた。






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