太陽の名前
□01:生きるという決意
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ここには皆がいない。
彼女ももちろん・・・。
最初は混乱して呆然としてるだけだった。
でも、ずっとベッドの上なんてオレらしくない!なんて思ったらいてもたってもいられなくなって。
拾ってくれた人への挨拶もそこそこに家を飛び出した。
そこが港町だったのが偶然かどうかはわかんないけど、オレは海に飛び込んだ。
しばらく泳いでたらなんだか落ち着いて。
それからちょうど海辺にいた子供たち(そこでようやく縮んでるのに気づいた)と仲良くなったり。
拾ってくれた人の奥さんに怒られて(ホントに恐かった)しかも母親宣言されたり。
いろんなことがあった。
そしてオレは今日も生きてる。
悲しくないわけないけど。
嬉しいのも確かだから。
だから謝らなくていいんだ。
オレは生きるから・・・。
『生きるという決意』
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