太陽の名前
□03:見てみたいもの
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ドアを開けてそこにいたのは、アイスブルーの瞳だった。
・・・・なんで?
きっと疑問が現れていただろうオレの顔を見て、後ろに控えている漆黒が呆れたようにため息を吐いていた。
「失礼とは思ったが、君のことを少し調べさせてもらった」
「・・・よくも悪くも正直だよな、お前」
部屋へ向かうのに通る階段で言われた言葉にため息を吐いたけど自覚があるのかないのかルーは何も言わなかった。
ツォンさんはリビングで母さんたちと話があるらしい。
なんの話をしてるんだか。
とりあえずルーを部屋に通すとぽつりと「思ったより綺麗だな」と言われた。
まぁ、部屋の掃除はアーロンがうるさかったから思わずやってしまうというか。
それはともかくとして。
部屋には椅子が一つしかないのでそれにルーを座らせてオレはベッドに腰を下ろす。
「記憶喪失、と聞いたが」
「・・・・」
思わず半眼で睨んでしまった。
実際は違うからいい物の、そんなデリケートな部分を直球で聞いてくるか普通。
しかし相手は気にも止めず、それどころか爆弾を投下した。
「用件を言おう。ソルジャーにならないか?」
・・・・・・。
「・・・・は?」
何を突然言ってるんだこいつはと思わず首を傾げてしまう。
普通の子供なら目を輝かせるところかもしれない。
けど生憎オレは普通ではないんだ。
頭の中はパニックである。
「いや、ぇ・・・?ちょっと待て・・・・なんで?」
そもそもソルジャーって勧誘制だったろうか?
ない頭で必死に考えるけど、元々興味のないことだ。
突然こんなことを言われて驚かないわけないし混乱する一方だった。
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