太陽の名前

□05:説教時間追加中
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痛んでしまうケーキはなんとか攻略してあとのお菓子が入るか怪しい。
そのほとんどを存外甘党のルーが攻略していた時。



ふとツォンが言った。



「そういえば、今年1回目の3rd外部実戦練習には“英雄”が出るらしい」
「・・・マジですか、と」


レノが驚いたように言う。
若干ルードも反応してたから驚いてるんだろう。
かく言うオレも驚いてる。


そこで訝しげにルーがオレを見た。


「・・・さすがに英雄は知っているだろう?」
「そ、それくらいは知ってるッスよ」
「どうせ友達が騒いでたって程度だろ、と」


図星を指された、どうせ無関心だったよ。


黙ったオレをレノがからかおうとしたけどその前にルードが口を開いた。


「珍しいですね、彼がソルジャーの練習に参加だなんて」
「オヤジの無駄な宣伝だろう。ほとんどの志願兵が彼目的でソルジャーを目指しているんだ、士気の向上にも繋がる」



“英雄”と呼ばれる彼、セフィロス。

子供から大人までの憧れの的、ソルジャークラス1st。
今のオレの上司に当たるわけだ、3rdで会える確立なんてないに等しいらしいけど。

だからそんな彼が3rdの練習に参加する理由なんてルーが言ったような物しかないんだろう。
よくわかんないけど。



何せオレの彼に関する思い出って言ったら友達にどんな人か聞いたら延々と語られて帰りが遅くなって母さんに怒られた、そんなものだ。
あの時の友達のテンションはおかしかった。



まぁつまり今も昔も(そんなに経ってないけど)オレは彼に興味がないので。



「・・・おい、あからさまに興味なさげに菓子を頬張るなよ、と」
「ふぇ?」


今日もルードのクッキーはマジで美味しい。









そんな感じだったオレがあんな関わり方するなんて思ってもみなかったんだ。


最近予想外のことが多すぎる・・・。










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