太陽の名前
□これが日常
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「よぅ。毎度ご苦労様だぞ、と」
「ホントに勘弁してほしいッス。まだいないんだろ?」
「ああ」
ティーダは部屋にいた2人と軽い言葉を交わす。
ニヤニヤと笑うレノ。
なんとなく困り顔のルード。
苦々しい表情の彼を2人は哀れむ。
まぁ他人事ではないのだが。
そう、他人事ではないがまだ当人は来ていないから問題ない。
ティーダはそこが不服なので不機嫌だった。
「普通呼び出ししたら先にいるもんだろ!」
「あの人にそんな常識きかないぞ、と」
文句を言うティーダにレノは言った。
あの人こと副社長はティーダが休みの度にこうして呼び出す。
いや、強制連行の方が正しい。
休日といえばほぼ必ずツォン(もしくはレノやルード)が昼前には家にやってきて連れて行かれる。
「・・・・たかだかお茶会のために」
「そう言うな。副社長もよかれと思ってやっているんだろう」
「それはわかってるッスけど・・・」
ならせめて仕事を終わらせてから呼べ、とティーダは思う。
副社長が未だ姿を見せないのはそのためだ。
何故毎回先に呼び出すのか。
前にティーダは聞いたことがある。
が、返答は相変わらず身勝手で怒りを通り越して呆れた。
曰わく、
『呼び出す前に出かけられたら面倒だろう?』
らしい。
呆れて脱力したティーダの肩をタークスの面々が叩いたのだった。
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