短編小説

□ひとやすみ
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よく見ると眉間に皺がよっていた。

難しい顔はカガリには似合わないな……なんて言えば君は怒るのんだろうけど…

「くすっ…」

寝てるときぐらい楽にしてていいのに…
手で眉間の皺をとってやると、机の上においてあるカガリの手にふれた。
すると…

「…あ…すら…」

寝言か…
顔が少しにやけてしまう。
こんな忙しい中でも、君は夢にまで俺を想ってくれるのか…?



上着のポケットのなかで握る。
もう、前から用意していた指輪…
ずっと渡せないまま…

決心がないわけじゃない…ただ、今の君にはこれさえも重荷になりそうで……
正直恐かった…
拒絶されることも…
不安をあたえることも…

何も出来ない自分が腹ただしい…




「カガリ」

耳元でそっと愛しい人の名をつぶやく。
俺は君の支えになれないのか…


二人の思いは同じところにあって…
こんなにも近くにいるのに…

少しづつ離れていくような感じがした…………

END


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