キラ君の家5
□夢物語―第5章―
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宿舎にしているホテルの天井を見ながら、前日に行われた明徳対光陰の試合を思い出す。
センターサークル付近からドリブルを開始して、チェックに来た2人を鮮やかに抜き去り、フィニッシュにはロングドライブシュート。
王様のプレーはまさしく剛と柔を兼ね備えていて、キラの脳裏に焼きついていた。
――…
ダブルタッチから270度ターン…そして股抜き…ドライブシュート…
巧みなボールコントロールに、視野の広さ、そして判断力とパワー…王様は一連の動きで全てを僕に見せた…
…僕は…王様に…
ハイネのテクニックに通用するか?
ハイネだけじゃない…あの10番…
ミゲル・アイマンだったな…強靭なフィジカルとバネを持ってた…
…そして右サイドバックにいた6番…明徳がこれほど厄介とはね…
――…