ネタがない。今朝倉は困っていた。このままでは来月の麻帆良新聞に載せる輝かしい一面がなく、朝倉は不覚を味わうことになる。「やっぱりネギ君かな〜?」そういってもネギ君のネタはもうない。魔法のことを載せる訳にもいかず、一人唸っていた。「…今日も学園回ってみるかな」もしかしたら見落としたネタがあるかもと、さよと共に歩き始めた。歩き始めてから30分間。「およ?あそこにいるのは…」学園の裏庭を行くとそこには子猫や野良猫たちにエサをあげる茶々丸がいた。「お!茶々丸さーん!」呼び掛けると茶々丸さんはこちらを向き、礼儀正しくお辞儀した。「こんにちは。朝倉さん」「茶々丸さんていつもこうして猫たちにエサあげてるんだ?」そう言うと茶々丸は微笑みながら「はい」と言った。しかしこうしてみると猫の数は多い。茶々丸の話によると猫の数は段々増えているらしく、エサ代もかかるらしい。「ん〜」と言われても朝倉にはどうすることもできないため、二人は一層悩んだ。
「…という訳なのよ。」今自分の目の前にいる相手、ネギは 真剣に朝倉の話を聞いていた。「どうにかならないかな?」何故朝倉がネギに相談しているかというと、授業が終わってもなんだか一人悩みにふけっている朝倉を見てネギは放っておけなくなったらしく、しつこく聞いてきたので打ち明けてみたのだ。新聞のネタがないことも含めて。するとネギは「簡単じゃないですか」と笑いながら答えた。「?」「その猫たちのことを新聞に描けばいいんですよ」「いや〜それもいいかなって思ったんだけどさ〜…此処って殆ど寮生活の人多いじゃん?」「だったら大学生の人たちにだって出せばいいんですよ。先生だって、宿舎じゃない人だっているし。朝倉さんならきっと出来ます!僕も手伝いますよ!」その時のネギは輝いて見えた。それと同時に人情味のあるネギがかっこいいとも思えた。「よし!そんじゃあ気合い入れて書き上げちゃうか!ネギ君!さよちゃん!多分徹夜だけど手伝ってね!!」「「はい!」」さよとネギは元気良く答えた。

三日後。「朝倉さん。お早うございます」「ん?茶々丸さん。お早う!」何と茶々丸の方から話し掛けてきた。その話の内容はこうだった。猫のことを新聞に書いたおかげで大学生の人たちが何匹か引き取ってくれたこと。あと訳あって飼えない人もエサ代としてお金を寄付してくれたこと。その中には3-Aのクラスメートたちが全員いたこと。エヴァも一匹飼うことにしたらしい。
「全て朝倉さんのおかげです。有り難うございます」深々と頭を下げる茶々丸に朝倉は嬉しくなった。「どう致しまして。でもね、礼を言うならネギ君とかさよちゃんにもね!」朝倉がこう言ったのは必然だろう。あの二人がより猫を引き取ってくれる人たちが来るように色々工夫をしたり、ネギに至っては自身の足で麻帆良大学にまで行き、大学生たちに頼んでおいてくれたのだから。「分かりました。それではまた」茶々丸はもう一度ぺこりと頭を下げて歩いていった。「あ!朝倉さん!」「ネギ君!お疲れさま!」「はい!でも良かったですよ。あんなにみんなが動いてくれて」「うん!やった甲斐があったよ!…でさ〜…ネギ君、ちょっといい?」「はい?」朝倉はネギを抱き締めた。「え!///」「ありがとね!ネギ君!」

朝倉 和美。この日からネギに対する考えを少し変えることにした。それが恋に繋がるかとかはまた別の話。



どうも。管理人です。話は少し変わりますが、僕自身、昔兄がとある人からハムスターを引き取ってきました。(詳しくは画廊倉庫参照)そのハムスターは他の兄弟からイジメを受けていたらしく。耳は少し千切れてます。最初は怖がって噛みついてきたりしました。しかし、日が経つにつれ、自分から寄ってくるようになりました。その変わりようには驚きました。要は愛情を持つことです。なんであれ、自分の大切なコレクションでもいい。放っておけば埃まみれになり、毎日手入れしてれば一生壊れない。まあハムスターはもう死んでしまいましたが。この朝倉の話のように何かを見てそれに大きく同情し、引き取ってくれる優しい人が出てきてくれれば嬉しいです。でも引き取ったからにはちゃんと責任を持つことです。途中で投げ出すなんてのは論外です。話が長い上に生意気なこと言ってすいません。それではまた。

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