短編・中編
□セブンティーンSのお勉強
2ページ/36ページ
森野ほとり、ファーストフード店にて人生最大のピーンチ。
死にかけてまっす。てへ。
「ほとり?ねぇあんたそろそろ圧死か窒息死かまぁ何らかで死ぬと思うよ」
そーですね。
「今死んだらあんたさすがにまずくない?まだ高3じゃないの?」
そーですね。
アナタもですけどね。
「じゃあホラ、おとなしく縦に首を振って私の悩みを聞こう」
‥やだ
「え?」
やだ
「え、何?聞こえない。」
や「ありがと!あんたなら聞いてくれると思ってた。あいらびゅー、ほとり」
ニッコリ綺麗に笑ってそう言った梅さんが、首を絞めてた両腕を解いて、最後にあたしの首筋をぐっと押したが最後。
記憶が途絶え「させねーよ」
顔をパンと景気良くぶたれた。
USODAROー!!!
何この1ページ目にふさわしくないバイオレンスな展開!!
あたしまだ生まれたばかりのいたいけな17歳だよ!?
「‥‥あの、梅さんや」
「なに?」
「なんか、こう、平和的な解決がほしいね」
「良かったね。絵に描いたような理想的な平和的解決で」
どこがじゃーい
さっきからあたしの首を絞めたり顔ぶったりと忙しい彼女、あたしの一番の友人、湯川梅乃といいます。
170センチを超す長身に、金髪に近いショートボブがばっちり似合う目元の涼やかなクールビューティー梅さん。
県下一の進学校であるこの学校で、どうしたことか入試から高校3年5月の現在に至るまで、学年一位とかなんとかいうふざけたことを成し遂げている。