03/04の日記

19:39
この頃流行りのA-BoyG
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今日、僕はリアル(三次元)に天使を見つけた。

今日近所のコンビニに行ったとき、高い棚の上の飲み物が取れずに困っている少年を見かけた。

別に放って置いても良かったんだけど、調度僕もその飲み物が欲しかったから、ついでに取ってやる。

「はい…この子でいいの?」

茶色のロングヘアーのキャラクターストラップが付いた茶を取ってやり、手渡すと少年はキョトンと僕を見つめた。

大きな飴玉みたいな瞳がパチリと瞬いて僕を映した。

そして、一瞬後、柔らかく微笑んだ。

「ありがとうございます…」

そう頭をペコリと下げた少年…テラ可愛ス…!

「べ、別についでだから…」

必死に平静を装って言いつつ、自分も黒いロングヘアーのキャラクターストラップが付いたペットボトルを見せてやる。

「貴方も『け○おん』好きなんですか?」

「ま、まぁ…」

アニメDVDは出てるだけコンプリートして見ているとは言えず、言葉を濁した僕に少年は嬉しそうに笑う。

「可愛いですよね。俺、この子が好きなんです」

言って手にしたストラップを示す彼に、自然緩みそうになる口元を押さえた。

何、この天使!

もう興奮でハスハスするんだけど!と頭の中ではオタク全開で叫びつつ、表情は冷静さを貫く。

「君の方が可わ…」

可愛いと言いかけて慌てて口を噤む。相手は男だぞ、自重しろ、寧ろ空気嫁…。

「はい?俺が何か?」

不思議そうに首を傾げる小動物過ぎる仕種に激しく滾るが、グッと堪える。

「いや、君…名前は?見ない顔だけど、ここらへんの子?あ、僕は雲雀恭弥だよ」

そう慌てて取り繕う僕に少年は何の疑いもなしに、無邪気に微笑む。

「俺は沢田綱吉です。よろしくお願いします、ヒバリさん」

彼の天使も真っ青な萌ボイスを録音して着ボイスにしたいと半ば本気で考えた。

「あ、あぁ…こちらこそ…」

マズイな、会話が続かない。どうしよう?

ふとマガジンラックに目を遣れば平積みされた雑誌が目に留まり、そうだと会話を繋ぐ。

「あ、君…ジャ○プ派?僕はそうなんだけど」

尋ねる僕に沢田綱吉と名乗ったえんじぇうは笑顔で頷く。

「はぃ…面白いですよね?銀○とか…」

銀さんカッコイイし、と付け足した彼に、あのチャランポランな天パ男に殺意にも似た嫉妬を抱く。

「あ、そ、そうだね…」

しかし、まさか口に出すことは出来ず適当に相槌を打てば、沢田綱吉はまた礼を言ってレジに向かおうとする。

僕は半ば反射的にその腕を掴んでいた。

「あの…?」

「あ、その…ジャ○プの発売日に会わない?感想とか語り合いたいんだけど」

即席で見つけた言い訳は上手く言えていただろうかと、内心で冷汗を掻く僕の危惧を拭い去るように沢田綱吉は笑った。

「いいですよ、来週の日曜日にまた会いましょう」

サヨナラ、ヒバリさんと手を振って会計に向かった彼を見送り、僕は物言わぬフィギュアに語りかけた。

「まさか僕が三次元に萌える日が来るとは思わなかったよ…」

はぁ…と溜息混じりに漏らした僕にフィギュアは無機質な笑みを向けてくるだけだった。




続く

後書き↓

リア友に書いてって強請りされたから書いちゃったv←

可愛い女の子には優しくしたい、フェミニストな俺です(笑

久々更新。フィギュアヲタなヒバ様に乾杯♪

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