過去ss
□タコ焼き裏恋(きっかけ編)
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ある晴れた日の事だ。
ケイタはいつもどうりに学校に登校していた。
「ぅわやべっ、一限目間に合うか!?」
時計を見ながらも猛ダッシュするケイタ、
だからいつもあれほど寝る前にワタシをマナーモードにするなと言っているではないか。
「いちいち俺のケータイにメールするな!!お前TPO考えろよな!!」
…失敬。
とにかく、ケイタは急いでいた。
そしてケータイを見ながらの走行は明らかに前方不注意であった。
だからケイタは公園のすぐ近くで彼とぶつかる事となったのだが…。
ドテッ
ぶつかった相手を下敷きにして転んだケイタは、相手の顔を見て顔色を変る。
「うおっ!すみません大丈夫で…桐原さん?」
「網島ぁあああ!!」
照れているのか怒っているのかはよく解らないが、
桐原は顔を真っ赤にしてケイタを押し返し、立ち上がって3歩退いた。
「お、お前なんでこんな所に居る!?」
「いや、学校へ、あ!!」
ケイタは慌てて時計を見るが…現在の時刻は8:18分。
既に朝礼から3分過ぎているにも関わらず場所が此処だ、遅刻確定だな。
「あー…」
「なんだ、遅刻か?どうせ寝坊でもしたんだろ。」
「桐原さんこそ、こんな所で何やってんすか?」
「見て解らないか?」
桐原の向かって居た方向にあるのは車上販売のタコ焼き屋。
「…タコ焼き買いに来てたんすか?」
「まぁな」
「っていつの間にか並んでるし…そんなに食べたかったのかな?」
ケイタを無視してタコ焼きを買う桐原。
それを見ていたケイタは、タコ焼き屋に寄ってこう言った
「すいません、俺もタコ焼き一つ下さい」
「なに?お前、学校はどうした!?」
「桐原さん見てたらタコ焼き食べたくなったんでもういいです。どうせ遅刻だし」
ケイタ、後で聞きたいのだが君の体温が現在急激に2度程上がったのだが、何故だ?