04/20の日記

00:42
少尉とソーセージ
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昨日はあの後、物凄〜く重苦しい空気が流れてたな。
今日はちょっとあの部屋には居づらいな、と思って、一人(一匹?)で司令部の外へお散歩に行った。
中庭に出ると、誰かがいるのが見えた。
…あれは、ハボック少尉だ。相変わらずタバコを吸ってる。ハボック少尉も、きっとあの部屋に居づらかったんだと思う。あんな事があったんだもの。
何か考えてるみたいだ。

僕はちょっと心配になって、ハボック少尉に近づいた。

「わん。」

すぐ傍まで近づいて、一声鳴いてみた。

「ん?どうしたブラックハヤテ。中尉は一緒じゃないのか?」

タバコを吸うのを止めて、声を掛けてくれた。

「お、そうだ」

ポケットに手を入れて、何か探してるみたい。
何だろう?

「ほら、よかったら喰うか?」

ポケットから出てきたのは、何故か魚肉ソーセージだった。それを丁寧に剥いて、屈んで僕にくれた。

「いただきます!」

言葉は通じないけど、僕はそう言ってソーセージを食べはじめた。
本当は、やたらと人から食べ物を貰っちゃいけません!て言われてるんだけど。
はーっ、って、ハボック少尉がため息を吐くのが聞こえた。

「…厄介な人が、ライバルになっちまったな…」

らいばる?

「でも、しょうがないよな…。好きになったのは事実だしな…」

好き?

「エドも大佐の事、好きみたいだし。…はぁ、俺って報われない…」

ああ、大佐とエドワード君の事か。大佐もハボック少尉もエドワード君の事が好きで。で、エドワード君はたぶん大佐の事が好き。
ハボック少尉、大佐からエドワード君を取っちゃうの?

「なあ、ブラックハヤテ、どうしたらいいと思う?」

え?僕に聞かれても…。

「…答えられるわけないよな…」

ハボック少尉はまた一つ、大きなため息を吐いた。

「ソーセージ、旨かったか?あんまりあちこち歩き回ってると、中尉に怒られちまうぞ?」

そう言うと、ハボック少尉は僕の頭を撫でてくれた。
「じゃあな」

そうして、仕事の部屋に戻っていった。
背中がなんだか悲しそうだった。

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