05/16の日記

03:18
犯人。
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…テロ事件の逃げた犯人は、まだ見つかってない。

皆必死になってるのが分かる。昨日以上にピリピリした空気が司令部の中を漂ってる。

そんな司令部に大きな足音が響いた。
その足音は、アルフォンス君ものだった。
アルフォンス君は勢い良く部屋に入ってきて部屋の中を見渡した。何か探してるみたい。

「どうしたの?アルフォンス君、そんなに慌てて」

ご主人さまが声を掛ける。

「あ!スミマセン中尉。兄さん来ませんでしたか?」
「エドワード君?いえ、ここには来ていないわよ」
「どうしよう…兄さん、また病院から居なくなっちゃったんです」

えぇっ!?エドワード君、居なくなっちゃったの?

「心当たりは?」
「はい…兄さんの行きそうな場所は片っ端から探してみたんですけど…」

アルフォンス君、かなり動揺してる。

司令部の皆も、同じみたい。…特に大佐が。

そんな時、外を回ってたハボック少尉が駆け込んできた。かなり急いで来たみたいで、息を切らせてる。

「何事だ、ハボック」

大佐が声を掛ける。

「はい、例のテロ事件の残党、見つかりました」
「何!?それは本当か?」
「こんな時に嘘ついてどうするんスか…イーストシティ郊外の無人のアパートです。…それで」
「まだ何かあるのか?」

大佐が苛立った声でハボック少尉を急かす。

「ええ、まぁ…実は、そいつを捕まえたのはエド…大将で」
「何だと!?」

なになに!?テロ事件の逃げた犯人が見つかって、それを見つけたのは居なくなってたエドワード君で…。

「とにかく、直ちに現場に急行する!」
「「「ラジャー!!」」」

大佐の掛け声で皆部屋から出ていった。

残されたのは、僕とアルフォンス君。

「もぉ〜…。兄さん何やってるんだよ…」



数時間後。
大佐に首根っ子を捕まれて、エドワード君が引き摺られてきた。

「って〜な!アホ大佐、何しやがる!」
「まったく、鋼の、君は本当に無茶が好きな様だね」

わめくエドワード君に、冷静な大佐。
エドワード君は、ソファにボスンと座らされた。

「結果オーライだったんだから良いじゃねぇかよ」
「治りかけの上からまた怪我をしたらどうする?…最悪の事態も想定しなくてはならんのだぞ」

それでも拗ねてるエドワード君に、アルフォンス君が駆け寄る。どうするのかな、って思ってたら…。

「馬鹿兄!!いくら兄さんでも、下手したら大怪我して…死んじゃうかも知れないんだよ?」

悲痛な声で訴えた。

「アル…」

さすがのエドワード君も、これには参ったみたい。

「アル…大佐…皆…。ごめんなさい…」

エドワード君はうなだれて、皆に謝ってた。


とにかく、犯人が捕まって、エドワード君も無事で良かった。


この後、エドワード君はご主人さまの厳しいお説教を受けた。

エドワード君、いろんな意味で大変だった。

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