05/24の日記

09:06
タバコの煙。
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今日の司令部。

エドワード君とアルフォンス君が来ていて、二人ともソファに腰掛けて何かを待ってるみたい。

二人の視線は、或る一人に向けられてる。

その、或る一人って言うのは…。

ハボック少尉だ。
ハボック少尉はいつもの通り、仕事中にも関わらず、タバコを吸ってる。
何でハボック少尉の事、ずっと見てるんだろう?

首を傾げてると、エドワード君とアルフォンス君が何か話し始めた。

「なあアル、ハボック少尉、何でいっつもタバコばっか吸ってんだろうな」
「うん、僕もそう思ってた。なんでだろうね?」

うん。僕もそう思うよ。

「そんなに美味いのか?タバコって。」
「タバコって、煙を吸うんだよね。…煙いだけだと思うけど…」
「だよな〜…」

う〜ん、って二人が同時に唸った。さすが兄弟だね。息がぴったりだ。…そうじゃなくて!
タバコ位でそんなに熱心に?会話しなくても…。

「煙が美味いわけないよな!うん!そんなん吸ってる奴の氣が知れないぜ」
「大将…その会話、まるまる聞こえてるぞ…」

タバコをくわえたまま、苦笑いしてエドワード君たちに言った。

「あれ、聞こえてたの?少尉」

エドワード君、わざとらしい言い方してる。

「それだけ大きな声じゃ、聞こえない方がおかしいって…」
「それもそうか…で、タバコって、美味いの?」

エドワード君は、単刀直入にハボック少尉に尋ねた。美味しいか不味いか、本当に興味があったみたいだ。

「ああ、美味いぞ!特に食事の後の一服が最高だな…」

タバコの煙を吐きながら語るハボック少尉。

「ふうん…」
「そうなんですか?」

ハボック少尉の言葉に興味を持ってる二人。エドワード君なんか、ハボック少尉のくわえてるタバコをちらちら見てるし。

ハボック少尉はそれに氣が付いたみたいで、二人の方に歩いていってにやりと笑った。

「なんなら吸ってみるか?大将」
「えっ!?…う〜ん、でもなぁ…」

エドワード君の顔は、興味と不安が混ざった様になってる。

「…ま、大将はまだ子供だし、無理かもな」

ハボック少尉はいたずらっ子の様な笑い方をして、『子供』の所を強調した言い方をした。

「こ・子供扱いすんな!!俺だって、タバコの一つや二つ…」

思ってた通り、怒ったエドワード君は、ハボック少尉の口からタバコを奪って、見よう見真似で吸ってちゃった。

「っ!げほっ、ごほごほ…何だ・これ…。ごほっ、まるっきり煙じゃん…」
「に・兄さん!大丈夫?」

吸った途端に思い切りむせて、涙目になってるエドワード君。

「やっぱりまだ早いか…。大丈夫か?大将」

ハボック少尉はそう言うとエドワード君の手からタバコを取り返して、また口にくわえた。

「…そんなの吸ってんの?うえ…信じられねぇ…」

エドワード君はまだ氣分が悪いみたい。

「そんなに煙たかったの?」
「ああ、もう煙いなんてもんじゃない…。止めときゃ良かった…」

ハボック少尉は膨れっ面のエドワード君の頭をポンポンと叩いて、
「俺が悪かったって!ほら、口直しに飴やるから」
エドワード君の手に飴を一つ手渡した。

「ん…いちお、許す…」

その飴が美味しかったのか、あっさりハボック少尉を許しちゃったエドワード君。


ハボック少尉が自分の席に戻る時に、小さく呟いたのが聞こえた。

「大将と…間接キス…」

か・かんせつキス!?
エドワード君たちからは見えないけど、ハボック少尉の顔、真っ赤になってる。にやにやしてるし。

じゃあ、ハボック少尉はわざとあんな事を…!?

エドワード君、氣を付けて!

まだまだ、ハボック少尉が狙ってるよ!!

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