06/17の日記
01:10
独り言。
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今日も大佐は居なくて、だからご主人さまの拳銃の音もしない。
静かな司令部。
大佐が居なくても仕事は進んでいくけど、何かが違う。
それは、エドワード君に関しても言える事で…。
今、エドワード君は一人で大佐の執務室にいる。
アルフォンス君は、ご主人さまのお手伝いでここにはいない。
エドワード君の手には資料。
でも、その資料は読まれる事なく持った儘になってる。
「…はぁ。」
もう、今日何回目になるか分からない溜め息を吐いた。
「…なんで、大佐が居ないってだけで…こんな落ち込んでんだ?俺…」
エドワード君の独り言が始まった。誰もいないと独り言を言っちゃう性格みたいだ。
「…なんでこんなに不安なんだろ…居なくて清々するって思ってたのにな…」
エドワード君は資料をテーブルに置いて、ソファにゴロンと横になった。
「くそ…今、物凄く逢いたいって思っちまった…」
クッションをぎゅっと抱き締めて、顔を埋めてる。
「…駄目だ。今直ぐ逢いたい…大佐の声が聞きたい…」
その肩が震えてるのは、きっと氣の所為なんかじゃない。
「大佐も…俺が居ない間、ずっとこんな氣持ちだったのかな…」
エドワード君、大佐の事が本当に大好きなんだね。だから大佐に早く逢いたくて堪らないんだ。
「誰かに依存するのは駄目だって判ってんのに……逢いたいよ…大佐…ロイ……」
エドワード君はクッションをぎゅっと抱き締めた儘、静かに泣いてた。
僕は、そんなエドワード君を見るのが辛かった。
エドワード君には、いつも笑顔で居て欲しい。
大佐のばか。
お仕事のばか。
そう思った。
「……ろ…ぃ……。」
エドワード君はなき疲れたのか、いつの間にか眠っちゃったみたいだ。
泣いた跡がちょっと赤くなってた。
大佐のお仕事、早く終わればいいのに。
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