06/27の日記
01:28
独り言。
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今日の司令部。
今日も大佐はお休みだ。風邪、そんなにひどいのかな?
でも。大佐が居なくても、仕事はある訳で。
「こんにちは…。」
アルフォンス君が、遠慮がちに入ってきた。
エドワード君は…一緒じゃないみたい。
「あら、アルフォンス君…今日は一人?」
ご主人さまがそう尋ねると、アルフォンス君は困った様子(しゃべり方でなんとなく分かった)で答えた。
「はい…あれから結局兄さんは帰ってこなくて…。大佐は今日もお休みですか?」
ご主人さまも困った様子でアルフォンス君に言った。
「そうなの。思ったよりひどいらしくて…」
「じゃあ、兄さんはずっと大佐の看病をしてるんですね…」
「そう言う事になるわね」
………。
そっか。エドワード君は宿に帰らないで大佐の所にいたんだ。大佐の看病するために。
で、まだ帰ってきてないんだね。
「アルフォンス君…エドワード君の事、心配なのね?」
「はい…物凄く…」
「その氣持ち、よく分かるわよ…」
そんな会話の後、アルフォンス君は司令部の皆のお手伝いを始めた。何かやってた方が氣が紛れて良いんだって…。
それから暫らくして、司令部の中を散歩してたら、中庭に蹲るおっきな鎧…。アルフォンス君、どうしたんだろう?
氣になったから、近づいてみた。
「はぁ…。兄さん、大丈夫かな…」
エドワード君の事、心配してるみたい。
「やっぱり昨日、行くのとめれば良かった…。大佐の家に一人きりで行くなんて、飢えた狼の懐にわざわざ入っていく様なものだよ…」
ふところって、何だろう?
…それにしても、この間のエドワード君と言い、今のアルフォンス君と言い…独り言が多い氣がするのは僕だけかな…。
「それとも、僕も一緒に行ってれば良かったかな…。そうすれば、大佐が兄さんに変な事するのを阻止出来たかも…」
アルフォンス君の独り言は延々と続く…。
「でも、風邪で寝込んでたりしたら、兄さんを襲う氣力なんて無いかもしれない…。だから大丈夫かな…」
ここまでくると、なんだか凄いものがある…。
「でもでも、兄さんが優しく看病するのを良い事に、ベッドの中に引きずり込んで…あ〜んな事やこ〜んな事…ましてやそ〜んな事までしてたり…」
アルフォンス君、段々暴走してきてるよ?大丈夫?ねぇ。
「ああぁあ!!僕の兄さんが大佐に汚される〜〜っ!!」
もしも〜し。
アルフォンス君の独り言は益々ひどくなる一方だ。
誰かアルフォンス君を止めて…。
そう思ってたとき。僕の後ろから不意に声がした。
「どうしたアル、一人でブツブツ言って…」
それは、ハボック少尉だった。アルフォンス君の独り言を聞いてたらしい。どれくらい前から聞いてたんだろう?
「あ、あはは。ハボック少尉…何でもないですよ?」
「わりぃんだけどな、全部聞いてたんだな…これが」
「………そう、ですか…」
ええっ!?全部聞いてたの?いるの氣付かなかったよ僕…。
「アルお前、想像力豊か過ぎ」
「!!(ガーン)」
「でもまぁ、分からなくもないな…大将、可愛いもんな…」
「そうですよね、あの可愛さは殺人的…って、ハボック少尉も、まさか…まだ兄さんを…」
アルフォンス君が黒いオーラを出し始めた。
「…あ・やべ!俺まだ仕事が残ってたんだった!じゃあなアル!」
ハボック少尉は身の危険を感じたみたいで、慌てて戻っていった。
それから暫らく、アルフォンス君の独り言と黒いオーラが止まることはなかった。
聞いてた僕はどっと疲れた…。
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