07/01の日記
23:33
まーく。
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今日の司令部。
廊下をお散歩してたら、エドワード君とアルフォンス君が歩いてるのが見えた。
何か話しながら歩いてるみたいだ。
話の内容が氣になった僕は、こっそる二人の後を付いて行く事にした。
「…ところで兄さん」
「ん?何だよ」
「…え〜とね…ううん!やっぱり何でもない!」
「あのな〜アル…言いたい事があるんなら、はっきり言えよ…」
アルフォンス君はエドワード君に何か聞きたい事があるみたいだ。
でも、なかなか言いだせないでいる。聞き辛い事なのかな…?
「うん…分かった…。じゃあ単刀直入に聞くね。兄さんは大佐とどこまでいってるの?」
ずべしゃっ
「あぁっ!兄さん大丈夫?」
アルフォンス君の余りにもストレートな質問に、エドワード君はびっくりしたのか変な音を立てて転んだ。
「うぅ…痛い…。アル…な・何で、そ・そんな事いきなり…てか何で大佐との事知ってるんだ…?」
転んだ時に顔をぶつけたらしいエドワード君は、鼻を擦りながらアルフォンス君に聞き返した。
かなり動揺してるみたいだ。
「大佐と兄さんの関係なんて、司令部の皆が知ってるよ?」
「な…っ!」
アルフォンス君の言葉に、更に動揺するエドワード君。僕も二人の関係知ってるしね。何度も目撃してるし。
「で…どこまでいってるの?ねぇ…」
「………ぅ……」
エドワード君は、言葉が出ない。言える訳無いよね。僕はどこまでいってるか知ってるけど…。
「黙ってないでちゃんと答えてよ、兄さ……あ。」
エドワード君の事を覗き込む様に屈んだアルフォンス君は、途中で言葉を切った。どうしたんだろう?
「……キスマーク……」
「へっ!?………」
きすまーく?
アルフォンス君のその言葉に、エドワード君は間の抜けた声を上げて、視線を自分の胸の所に持っていく。
「自分じゃ見えないよ…はい、鏡」
アルフォンス君は手鏡を出して、エドワード君に手渡した。…どこから出したんだろう?
エドワード君はその鏡を覗き込んだ。
「………んなっ!?……ぁんにゃろ〜っ…」
僕からは見えなかったけど、アルフォンス君の言った『きすまーく』って言うのが付いてるのは確かな事らしい。
「兄さん……」
ちょっと怒ってるらしい(やっぱり大佐がきすまーく…を付けたのかな?)エドワード君に、やけに冷静な口調でアルフォンス君が声を掛けた。
「…!あ・アル、これはだな…えーと…」
途端に慌てるエドワード君。
「兄さんと大佐がどこまでいってるか、もう分かったから…」
「うぅ……」
エドワード君は今にも泣きだしそうな感じだ。そりゃそうだよね。出来れば余り知られたく無かったんだろうから。
そんなエドワード君に、アルフォンス君は何をするのか見てたら…なぜか絆創膏を出した。
なんでだろう?エドワード君、怪我なんてしてないよね。
「それ、誰かに見られたらまずいでしょ?ほら…これで隠して…」
そう言って、エドワード君に絆創膏を貼ってあげてた。絆創膏は、きすまーくを隠す為に出したのか。
「え、あ…うん…ありがと、アル…」
「ほら、いつまでも座り込んでないで資料室行こう?」
「そ・そうだな…」
二人は何事も無かった様に、また歩きだした。
でも…。
僕の目には、アルフォンス君から例の…どす黒いオーラが出てるのが見えた。
エドワード君は、アルフォンス君よりちょっと前を歩いてるから氣が付かないみたい。
また一波乱ありそうな予感がした。
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