長編1

□第三部
5ページ/72ページ





「え…?」


隊長の云ってる意味が、分からなかった。

「…この任務は、終わりだ。
゛強硬派゛の襲撃も落ち着いた。
お前たちの帰還任務は終了した。」

真剣な顔。

「…戻っていいぞ、早紀のところに。」


その言葉で、救われる。


「ただし…、条件がある。」

「条件…?」

「あぁ…。」


珍しく、言葉を濁す隊長。

「…彼女を発見できなければ、戻って来い。
新しい任務を…与える。
彼女を発見でき、尚且つ彼女がまだ、雹礁を扱える状態ならば…俺に連絡しろ。
彼女にとって、大切なことだ。」



そうだ。

彼女が生きている保証はどこにもない。

彼女の身に何があるかわからない。

生きていたとしても、俺を覚えていないかもしれない。


「……仁、お前も行け。
お前は、修一を見守ってやれ。」



「……はい…。」





.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ