長編2(成代)

□成り代わり幸村サイド
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注意:作中に出てくるモブキャラ名の山田は適当な名前です。例題に良く出る名前の山田太郎からそのまま引用しました。決して世の中の山田さんを貶すものではありませんが、不快になる言葉が多数出てくるので山田さんはお気をつけ下さい。




大切なものは少ない。

淡い朝焼けと、濃い夕焼けの太陽のような髪をそれぞれ持ったあの子等。

自分の命でさえ、あの子等と共にあるために“必要”であっても、“大切”ではない。

家も地位も、親兄弟でさえ・・・・・・・・・




・・・・・・・・・と、渋く(?)決めてはみたが、ぶっちゃけるとこっちでの世界の両親(最近存在を忘れ気味)や兄(片手の指以下の数しか会ったこと無いので他人も同然)よりも佐助や小太郎の方が大事だということだ。

だから、この状況が気に入らない。
日和自体は良い。
梅雨も明けてサンサンと降り注ぐ太陽光が眩しいが、湿気の無いカラっとした空気のため何時かの川へ遊びに行った日よりも過ごしやすい。

この前父親に強制参加させられた茶の会で上手く良い子の仮面を被れたので少ないながら小遣いを貰えて、その小遣いで1人3本ずつの団子も買ってきてもらった。(少し足らなくて、仕方なく小太郎の稼いできたお金も使った)

今日は佐助の任務も無くて(忍頭が青褪めた顔をしていたらしいが、私には関係ない)、久し振りに3人でお茶をしようと思っていたんだ。

そう、ついさっきまで思っていたのに・・・・・・

 な の に !!

「ハッハッハ!弁丸様は誠に利発ですな。お父上も鼻が高いでしょう。」


なんで佐助と小太郎との至福の時間をこんな失敗顔に邪魔されなきゃならんのじゃごらぁあああ゛ーーーー!!?(超巻き舌)


『・・・恐れ入ります。』

ダミ声で不快にも笑う相手の言葉に思わず返事に間が空いてしまうが、致し方ない。
うん、私は悪くない。この失敗顔が悪い。

私と私の可愛らしい忍達との時間を引き裂く愚か者だ。馬鹿だ。犬畜生だ。・・・いや、犬に失礼だったな。
こいつは蛆虫(ウジムシ)だ。

「いやぁ、周りの噂では弁丸様は忍ごときに現を抜かす愚か者、と言われておりますが・・・いやはや、噂は当てになりませんなぁ!はっは!」

・・・・・・・・・殺すぞゴミ屑がっ。(怒り心頭中)
何が忍ごときだぁっ!?テメェのような本人目の前にして貶すような気っっ色悪い野郎よりも、佐助達の方がよっぽど人間として素晴らしいわ!!
そもそも汚い仕事には忍を重宝するくせに、普段は貶すとかアホか!?アホに失礼なぐらいアホだなオイ。

ったく、折角の時間を・・・・・・コイツ生きる価値あんの?(超真剣)
こんな事なら、茶会になんて出るんじゃなかった。
気色悪い害虫が集ると分かっていれば近付きすらしなかったのに。

「本当に弁丸様は素晴らしい。成長すれば、名のある武将になるのは間違いありませんな!」

にしてもあからさまなおべっか使い過ぎだろ、コイツ。
私はまだ5歳児だそ?頭風船なんじゃないか?(膨らんでるけどカラッポ)

  
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