長編2(成代)

□成り代わり幸村サイド
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いや、他にどう言えと。
てか、なんだ。何で一人だ。何で白旗だ。
じい様一人に家臣等は見当たらず、当のじい様はのほほんっといった感じで旗を振っている。

いや、もう本当にあの時は

『「・・・・・・・・・・・・は?」』

以外言えませんでした、マル。


――――――――

後日。
結局あの後北条は私達に対して降伏し、武田へと下った。
何この超展開、と思うだろう。私もだ。←

どう考えても罠なので、馬鹿にしているのかと聞いてみれば「大真面目じゃわい。」とのほほんとした風に返事を返された。
しかも、「他の家臣や息子達ならば小僧らに怯えて城に引きこもっとるぞい。」とのこと。
当然信じられないので、佐助がじい様を縛った後城の中を探ると・・・マジだった。

「年寄りは労わらんといかんぞぃ。」とそれでも笑ったままなじい様いわく、いくら完全に閉まっていなくとも、人の入る隙間の無くなったクソ重たい門を人ごと吹っ飛ばすなんて人間技じゃない!あの笑って特攻してくるの怖いよー、とばかりに我先に城に逃げ込んだらしい。

・・・・・・よく今まで何処にも落ちなかったな、北条。
佐助と一緒に呆然だ。
小太郎は内情を知っていたためか、あんまり驚いてはいなかったが。

そんなこんなで、一応城に居た奴らはそのまま監禁して武田に引渡し、同盟破棄の原因の息子達は処刑された。そして、何故か武田信玄と仲良しだった北条のじい様は私の下で監視という扱いになった。

  
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