長編2(成代)

□成り代わり幸村サイド
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『俺はまだ元服前の子供だ。給金は大して払えないぞ?』

父と母(ネグレクトのな)が真田の格式が〜とか子供の内から眼を肥やして〜とか何とか言って顔も合わせずに着物やら小物やらを送ってくるから、それを気付かれないように売り払えば少し出せるけどな。

ちなみに、前も少しだが売って佐助にボーナスを出した事がある。
めちゃくちゃ感激されて恐縮された。
あの時の佐助は可愛かった・・・・・・(うっとり)

「・・・・・・(構わない、です。貴方のお役に立てるなら。)」

こっちも可愛いぃーーーっ!!!!(フィーバー)

『・・・勝手に死ぬことは許さない。それが、守れるのなら。』

「・・・!(コクコクコクコク!←光速で頷き)」

うっわ頭ブレてるよ。流石伝説の忍。(チガウ)
必死な小太郎が可笑しくて、フッっと笑みが零れる。

『風魔小太郎、今からお前は俺の忍だ。』

「・・・(はい!///)」


前の主どうしたとか、怪我大丈夫かとか、色々聞くことは多いが・・・今は小太郎が私の元へ来たことを喜ぼう。



ちなみに、あの後敵の忍を始末し帰ってきた佐助にはしこたま驚かれ(当たり前)、泣かれ(自分は捨てられると思ったらしい)、叱られた(正座で一刻はキツイ・・・!)。

なんか小太郎と佐助がバトルになって、怪我してる小太郎が負けて、一応佐助の部下って立ち位置になったらしい。
まぁ、小太郎の事は真田の家には内緒だけどな!
あんな奴らに私の小太郎を使わせる気は無い!(ドキッパリ)

ただでさえ佐助を良い様に使われて腸が煮えくり返りそうなんだ。
この前なんて許可無く長期任務入れやがって・・・・・・事後承諾取りに来た忍頭に練習用の刀を投げてやったぜ。
真剣じゃないだけ有り難いと思え。
全力で投げたせいか後ろの木に当たって弾かれずにメリ込んでたけどな。(爽やかに笑み)

私の忍を勝手に使うな的な事を言ってやったら、いい年こいた忍のくせに真っ青になって逃げてったよ。
それ以降は長期の場合でなくとも任務を入れて良いか聞いてくるようになった。
佐助を介してなのは腹立たしいがな。

にしても、バトった二人は怖かったな・・・鬼気迫ってたし。
勝った佐助なんて怪我してる小太郎の頭踏みつけて高笑いしてたし。
小太郎は小太郎で怪我が治ったら暗殺してやるって呟いてた。(佐助には呼吸音にしか聞こえないらしい・・・何故?)

個人的にはにゃんこと雛の喧嘩に見えてノホホンしてたんだが、二人にどっちが専属の忍!?って迫られたので『二人とも俺の大事な忍。かけがえの無い存在だ。』と浮気男の定番を言ってみたら真っ赤になって照れてた。
二人ともこんな簡単に騙されちゃ(オイ)駄目だろ・・・可愛いけど。

ま、そうこうして取り敢えず。
小太郎が新たに日常に加わったのだった。



追記。
この前着物を売って給金を出そうとしたら、小太郎が俺に迷惑はかけられないと他でお金を稼いできた。
傭兵として雇われて稼いでいるらしいが・・・アレ、小太郎前の雇い主は?
一応仕えてたって言ってたよね?
え?もう大丈夫?何も言ってこれなくした?

・・・・・・・・・まぁ、良いか。
小太郎を休みなく思いっきり扱き使った挙句に死ぬ前提の任務を与えたんだから。
ザマアミロ。


もう小太郎は、私のもの。
小太郎を手放した愚か者・・・・・・ほんの少し、感謝してやるよ。
冥土の土産にしな。


END
  
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