SHORTbook

□静かに燃ゆる
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「ファイナルターン!」



櫂の声がカードキャピタルに響く。

そのすぐ後に、対戦相手に最後の6ダメージ目が叩き込まれた。



「…俺の勝ちだな。」



櫂は自分のデッキを手早く片付ける。



「行くぞ亜弥」


「あ、うんっ」



亜弥も広げていた自分のデッキを片付ける。



「亜弥ー」


「ん?タイシ、なに?」


「カード一枚忘れてっぞ!」



三和が持っていたのは、亜弥がデッキの軸としているグレード3のカードだった。
亜弥はそれを受け取った。



「ありがとタイシ!」


「…亜弥」


「ごめん今行くねトシキ!」



三和から受け取ったカードをケースにしまうと櫂のほうへ向かった。

櫂はツンと顔をそむけ、亜弥は中のみんなに手を振りながらカードキャピタルを出て行った。



「…櫂、俺が亜弥と話してたらスゲー顔で睨んできやがって…」



後に残された三和はそう言って苦笑した。



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