別冊ウルトラマンレックス
□エピソード0.77 必要な力
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ある基地の更衣室から、ひとりの男がSTAPユニフォームを着て出てきた。
そして総監室の前まで来ると、軽く深呼吸してノックする。
「どうぞ〜。」
中から声が聞こえ、ミズノは総監室に入る。
「失礼します。ミズノ・ヒトシ、現時間に着任いたしました!」
ドアの前に直立し、敬礼すると大きなイスがまわりシマノが顔を見せた。
「はい、了解しました。」
とても軍人とは思えない風格の持ち主である。
初々しい女性用のスーツ、部屋にはまだ整理されてないダンボールなどかあたりに散乱していた。
「すいません。私も昨日着任したのでまだ部屋が散らかってて。」
「いえ。お気になさらずに。」
ミズノはゆっくりとシマノの机の前に立ち、辞令書を出した。
「どうですか、この基地は?」
司令室へと歩くミズノにシマノが問いかける。
「ここからスクランブルで首都まで56秒弱は理想です。それと海に面しているのは、海洋巨大生物の迎撃にも適していると思います。」
「まぁ。もうそこまでお調べに?」
シマノは驚いたように目を見開く。
「いえ、一応隊を任されるということで自己分析を。」