ガンダムレヴォルーション

□エピソード02 ジクロルボス
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「…というのが、前回のウイグルでの戦闘記録です」

眼鏡の男が報告し終えた
スクリーンには2つの目と全身が淡く発光している巨人が映っている
会議は殺伐としていた
ウイグル地区に突如現れた「光の巨人」
巨人はトルコ、パキスタン、バグダッドなど、以前より紛争が続いていた戦場に現れてはジクロルボス側を壊滅に追いやり、姿を消していた…

最初の襲撃からわずか1週間のことだった

ジクロルボスは連合国各国首脳陣を集め、対策会議を開いていた

「このままでは中東の戦力は壊滅的だぞ」
少し小太りな男が呟く
「レリアルドの新兵器か!?」
隣の男が叫ぶ
「いや、カルコソマじゃないか?ヒトガタ兵器なんて作っているのはあそこくらいなものだろ?」
向かいの男は冷静に返した
「うーむ…」
考えこむ人
「敵の戦力がわからない以上は下手に出だしできんぞ」
「航空隊は何をしている?まだ敵の居場所を特定できてないのか?」
2人してつっかかる人

「まあ、まあ」
そこをなだめたのは、ジクロルボス最高責任者パキル・ホドスだった
「具体的な対策を練ろうではありませんか」

みなが一同に頷く

「各国航空隊には、引き続き探索を続けさせ、中国支部はレリアルドを監視しておけ、日本支部はカルコソマを調査、オーストラリア支部は宇宙、コロニーを調査、中東支部は引き続き反ジクロルボス勢力の鎮圧だ、巨人を見つけ次第、総攻撃をかける。なにか他に意見は?」

一同、無言

「でわ、これより「巨人討伐作戦」開始だ!各国、解散」
「はっ」「了解」「イエッサー」

一通りに返事をし退室していく首脳陣

スクリーンには光の巨人が映ったままだった…

「君はどう思う?この巨人」

パキルは座ったまま、資料を片付けている秘書に質問する

秘書はいま気づいたかのようにスクリーンを見ながら呟く

「SFチックだと思います。UFOや宇宙人のような…」
「君の考えは確かに合っていそうだな」

パキルは少し笑いを含めた口調で返す

SF

UFO

宇宙

「…それを可能にできるのは…」
「どうされました?」
「いや、なんでもない1人言だ」

パキルは席を立ち、エレベーターを使い上に上がり、パスポートで扉を開けて、自室に戻る

何重にも鍵がかかっている保管庫を開き、古い資料を取り出す

「まさかとは思うがな…」

大量の資料の中から分厚いそれを選んだ
資料の表紙
そこには「ネオジェネレーション100年度第一回次世代兵器競合コンペティンション記録」と記されていた


「まさかとは思うんだ…」

パキルの表情から血の気が引いた。
 

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