赫い鼓動

□ボクの欲しいモノ。
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欲しくて堪らないんだ。
絶対に、
ボクが、
手に入れるんだ・・・―
誰にも、渡さないんだ!!

...01
「カメちゃーんッ」

「リュッ、リュウタ!?」

こんな事、何時もしてるのに。
抱きつくくらい、何時だってしてるのに。
・・・最近のカメちゃんは、
少し、おかしい。
ちょっとボクが話しかけただけで
あたふたして。

・・・ヤダ。

「ねえ、カメちゃん・・・」

「何?リュウタ」

目だって、ろくに合わせてくれやしないし。

「カメちゃん、ボクに嘘ついてるでしょ」

「・・・・!?」

カメちゃんが、沢山みんなに嘘ついてるコトくらい判ってる。
・・・けど、ボクにだけは
1度だって嘘をついたことなんてない。

「・・・・ゴメン」

いっぱい嫉妬しちゃうし。
ボク。独占欲強いってクマちゃんに言われたし。

「ボクが、悪いことした?」

1つだけ思い当たることがある。
ボクが、
我慢できなくって、
手を出しちゃった時、
カメちゃん、泣いてた。

・・・・しまったかなあ。

だって、欲しいんだもん。
ボクだけのモノにしたいんだもん。

・・・カメちゃんが。

・・・本気にさせるようなコト言うから。

・・・いけないんだ。

もう、止められないよ。
ボクは
本気だから。

「カメちゃん、覚悟しててね?」

「・・・・えっ??」

カメちゃんの顔が青ざめる。

ねぇ、カメちゃん・・・
早く、
ボクだけのモノになって?
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