*会話集*

□ただいま来客中!
1ページ/1ページ

─ある日のこと

「ちょっとお茶しに来ない?」

珍しくそんなことを言ったのはあいつだった。
いつもだったら「雷〜!!新しく咲いたお花摘んできたから今からいくねぇ!!」とかなんとか言うはずだ。

…あいつに何があった?


たまたま野暮用で外に出ていたので小走りでマンションに急ぐ。
途中何人か知り合いとすれ違ったがそんなもの気にしている場合じゃないからな。


「葉!どうしたなにがあった!?…………!??」


…えーっと…この状況はどうしたらいいんだ俺…



一目散にマンションの一室に駆け込んだ俺の目に飛び込んだ風景。
花や可愛い小物がセンス良く飾られたいつも通りの葉の部屋。
にこにこと上機嫌の葉。
と、キラキラと目を輝かせた
ひかるっ!?」

「雷ちゃーんっ!元気だった!?あのねあのねー!!」
「ちょっと待てひかる」
何やら話したかったひかるは話を遮られてぷうと膨れるが素直に黙り込んだ。


「葉、おまえなんかあったんじゃないのか?何なんだよこの状況…」
「えへへなんかならあったよぉ!!でもひかるちゃんに聞いてね。ボク、雷にも心当たりあるんじゃないかと思っちゃったんだよね。」
あきれ気味の俺ににこにこしながら葉が言う。
俺に心当たり?何のことだよ。


黙り込んでいたひかるの顔がぱあっと明るくなった。
「あのね雷ちゃん!!実はひかるに彼氏ができたのっ!!ノエルくんて言ってね、すっごく落ち着いててかっこよくてねっ!!えへへ大好きなんだーっ!!」

…はぁ?そんなことで俺を呼び出したのかこいつら。
「おぉそうかそうかそりゃおめでとさん。で、それを俺に祝えって?」
「違うよー?もちろん葉ちゃんには話聞いてもらったしいっぱいお世話になってるけど…雷ちゃんほんとに心当たりないの?」

こいつらのこの押しには弱いんだよな。
いやでも心当たりはあるけどない!!
「………………」
「雷ちゃーん?」
「雷?なに隠してるのー?」
黙り込んだ俺にさらに葉が追い討ちをかける。


「……………か、彼女ができたんだよ…っ。ビスカって言って強くて可愛…って何言ってんだ!!」


「!!やっぱり!!ほら葉ちゃん!!やっぱりひかるの言うとおりだったでしょ!?」
「本当だね!!ひかるちゃんすごいすごい!!」

「…ハア…やっぱ言わなきゃよかった。俺帰る。」
きゃっきゃ騒いでる2人を目の前に急に恥ずかしさがこみ上げてきた。

「最近雷ちゃんの様子が変だからって葉ちゃんが心配してたんだよっ!!葉ちゃんにくらいちゃんと報告しなさいよねっ。」
「はぁ?俺が変だって?なんじゃそりゃそんなの俺だってしらねーよ!!」
「だって雷最近変だったもんー!!ひとりでニヤニヤしたり赤くなったりどっか見つめてたり…そりゃあ心配もするよ!!もうっそういうことならちゃんと言ってくれれば…」
「ちょっと!!おい泣くなよ!!あー悪かった!!ちゃんと言わなかった俺が悪い!!今度からちゃんと話すから!!だから泣くなー!!」

「えへへじゃあ絶対だからね?ビスカちゃんかぁ…今度ボクにも会わせてね。きっと雷と同じでお花が似合うんだろうなぁ!!楽しみ!!」
「おまえ花飾ること目的に会おうとしてるだろ!!絶対会わせない!!」
「うっ…じゃあ泣く…」
「うわっわかったからやめろ!!」

「ふふっじゃあひかるはこれからデートだからまたねっ雷ちゃん葉ちゃんっ♪」




━━━━━━━━━
先日恋人ができた記念に書かせていただきました。
へっぽこ文ですが読んでくださってありがとです。
ゆらさん、勝手にお子さんのお名前借りちゃいました!!
すみませんm(_ _)m

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ