連載
□プロローグ
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昔からカンは強い方だった。
それは別に、特殊な力とかそういうんじゃなくて。
俗に言う「嫌なカン」とかそういう類。
(あーあ…)
なんで分かったのか、知らない。でも、分かっちゃった。
(まだしたいこと、あるのに)
カミサマとかいうヤツの悪戯か何かだろうか。
(それにしては陰湿すぎる)
(いっちょ前に夢もあったんだぞコノヤロウ)
ふと見上げただいすきな空。イヤになるくらい透き通った青が続いてる。
冬特有の冷たい風が、あたしの頬を掠めていった。
タイムリミットは多分、1週間くらい。
(まあ…)
運命とやらなら仕方ないか。
通りなれた家への道のり。
今日、君の姿は無いらしい。
(あーあ…)
鍵を取り出して、
ガチャリ
扉は開かれた。
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