hagane

□ずっと君が大好きだよ
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ずっと君が大好きだよ
forever love you




久しぶりにリゼンブールの
ばっちゃん家へ帰ってくると
ウィンリィと共にテーブルへ座る
あの子の姿がそこにはあった。

「ばぁーかエドーー!!
まぁた私のオートメイル
壊したわねー!!」

ウィンリィの奇声とともに
兄さんが…ああ…ご愁傷様。

二人は仲良く?奥の部屋へ
引っ込んでいき今からいろいろ
オートメイルの調整をするみたいだ。

「アル!久しぶり!」

「あ、うん久しぶり」

僕を見上げるかわいい君に
しゃがんで視線を合わせて
あげれば変わらず
にっこりと微笑んだ。

「アル、トリシャさんの
お墓参りまだでしょ?
お花余っちゃったからあげる!
一緒に行こう?」

「ありがとう!
うん一緒に行こう」

君の小さな手にはピンク色の
綺麗な花が一輪握られている。

鎧の手をとり楽しそうな君に伝染して
なんだか気持ちが晴れるようだった。







母さんの墓へつき一輪の花を
そっとおき
僕は黙って目を閉じる
君の顔を見つめた。

昔は決まってどこかに
いこうと言ったら
「駄菓子屋さん」とか
「お花屋さん」とか
に行きたがっていたよね。

そこで近所の友達も一緒になって
日が暮れるまで遊んだっけ…。

そういえば…村の友達になんて
ここ数年全然会っていないや…。

この体になってから特に。


君の気付かいにまた嬉しくなって
お墓の前で目をつむる君の
遥か遠くの墓前に
可愛らしい一輪の花を見つけた。

母さんと同じ流行り病で亡くなった
愛しい君の家族のものだった。

「ありがとう」

急に抱きしめたいという衝動にかられ
鎧の体で君を抱き寄せる。

もう自分のお墓参りは済んだのに…

わざわざ待っていて
くれたんだよね?

「どうしたの?」

「ちょっとね」

ちょっと、嬉しくて。






ずっと君が大好きだよ
(寒い?)
(ん…少し)
(焼き芋食べる?僕の奢り)
(本当?ありがとう!)





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